- シニア情報生活アドバイザーマガジン
- (第226号−2023年05月31日)
発行:一般財団法人ニューメディア開発協会
シニア情報生活アドバイザー事務局
「マスクの着用」につきましては「個人の判断」となりましたが、コロナ自体
は収束しておらず、高齢者へのリスクは依然高く基本的な感染対策は重要です。
今後も不要不急の外出を自粛し、感染しない、感染させない取り組みとして
「人と人との距離の確保」「混雑場所でのマスクの着用」などの基本的な感染防止
対策に加え、共同で使う物品などは消毒を行い、こめな手洗いを徹底し、そして、
「密閉」、「密集」、「密接」を避ける行動を継続しましょう。
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□ <目次>
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[トピックス]
●デジタル庁「マイナンバーカード関連サービスの誤登録等の事案に関するご質
問・ご不安にお答え」が掲載
●「シニア情報生活アドバイザー養成団体」加盟申請について
所属の団体が解散してしまった場合のご参考
●令和5年度「シニア情報生活アドバイザー養成講座」補助金制度について
[スキルアップ講座]
●フェイクニュース(偽・嘘・デマ情報)に注意−U
−−− メロウ・マイスター 臼倉登貴雄 −−−
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□ トピックス
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●デジタル庁「マイナンバーカード関連サービスの誤登録等の事案に関するご質
問・ご不安にお答え」が掲載
デジタル庁殿より掲題のような今回の事案に関するQandAのホームページが下記
アドレスに掲載されたとのご連絡をいただきましたので「デジタル推進委員の方は
ぜひ一読いただきますようお願いいたします。
<リンク>
マイナンバーカード関連サービスの誤登録等の事案に関するご質問・ご不安にお
答えします|デジタル庁 (digital.go.jp)
https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/related-services-issue/
引き続き、皆様の活動を通じて、デジタル社会の利便性を誰一人取り残されず享
受できる環境を作りにご協力いただけると幸甚です。
今後ともよろしくお願いいたします。
●「シニア情報生活アドバイザー養成団体」加盟申請について
所属の団体が解散してしまった場合のご参考
ご自分の所属されていた団体が解散されてしまった場合、活動をそのまま継続さ
れたいのにどうしたらよいか戸惑われている方からのお問い合わせが何件かありま
したので回答させていただきます。
一つの方法として、通常は未加入の団体が当協会に加盟申請される場合は
1)シニア情報生活アドバイザーが最低限2人以上いること
2)組織としての体制が有ること
3)すでに何年かの活動実績が有ること
となっております。
既存の認定団体が解散した場合、1)2)を満たせば3)の活動実績については
既存団体の継承団体として活動実績があるものとして認可しております。
複数の団体が後継団体として申請されたり、任意団体でも構いませんので、ぜひ
事務局にご相談ください。
また、団体として結成できなければ個人登録として会員の継続もできます。
解散のごたごたにより更新できなかった方には特例として更新も可能ですので、
ご相談ください。
●令和5年度「シニア情報生活アドバイザー養成講座」補助金制度について
今年度からの「シニア情報生活アドバイザー養成講座」補助金制度については、
一部規定の見直しを検討していますので、補助金を申請される団体は事前に事務局
川村にご相談ください。
なお、補助金の申請をされない場合は従来通りです。
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□ スキルアップ講座
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●フェイクニュース(偽・嘘・デマ情報)に注意−U
−−− メロウ・マイスター 臼倉登貴雄 −−−
前号では、PART 1と2について紹介しましたが参考になりましたか?
PART 1「ニセ・誤情報」ってなに?
PART 2 私たちはなぜ騙されるのか?
PART 3 騙されたらどうなる?
PART 4 騙されないためには?
PART 5 最後に大切なことを
今号では、PART 3と4と5について紹介します。
この紹介は、総務省が3月に行ったセミナー「インターネットとの向き合い方 ?
ニセ・誤情報に騙されないために?」を参考にして掲載しています。
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PART 3 騙されたらどうなる?
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1.社会や経済が混乱することも・・・
新型コロナに関するニセ・誤情報の一つに「携帯の5G電波がコロナを広める」
というものがあり、海外では携帯の基地局が破壊される事例が多発しました。
通信インフラの破壊は、社会の混乱を招く重大な犯罪です。
「深く息を吸って10秒我慢できれば、新型コロナウイルスに感染していない」
「新型コロナウイルス感染症は26度のお湯を飲むと予防できる」・・・。
コロナ禍において、こういった情報が、SNSやメッセージアプリ、直接の会話
を介して駆け巡りました。
2.消費活動に影響する可能性も・・・
● タレントにこっそり商品を宣伝させる
● 企業が個人のふりをしてクチコミを投稿する
これらはステマ(ステルスマーケティング)と呼ばれ、問題視されています。
※ステマを違法とする国もあります。
サクラが「実際よりも著しく良い商品、お得なサービス」と誤認させる違法な宣
伝事例も・・・。
ステマは消費者の判断を誤らせるだけでなく、横行すると皆が疑心暗鬼となり、
消費が冷え込むという指摘もあります。
※簡単に、ネットショッピングの口コミやSNSを利用してステマすることが可
能なのです。
2020年2月には、「トイレットペーパー生産の多くは中国で行われており、新型コ
ロナウイルスの影響で輸入が止まって在庫が無くなる」というフェイクニュースが
出てトイレットペーパー不足による社会の混乱が2カ月ほど続きました。
3.「ニセ・誤情報」を信じて行動した結果損害賠償責任を負うケースも・・・
2019年に話題になったあおり運転事件で「加害者の同乗者」であるというニセ・
誤情報を投稿された女性が膨大な量の中傷被害を受けました。
女性は投稿者や拡散させた人物の特定を進め、裁判を行い、すでに損害賠償を命
ずる判決も出されています。
4.世の中があらぬ方向に進んでしまう可能性も・・・
2020年の米大統領選では「ウィスコンシン州の投票率が200%を超えた、バイデン
氏による不正が行われた証拠だ」などのニセ・誤情報が広まり、のちにトランプ氏
支持者がワシントンの連邦議会を襲うという前代未聞の事件につながりました。
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PART 4 騙されないためには?
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基本:まずは以下をチェック!
□情報源はある?
□その分野の専門家?
□他ではどう言われている?
□その画像は本物?
Check 1 情報源はある?
□その情報はどこから、いつ発信されたものですか? 信用できますか?
□根拠となるモノは。今も存在していますか?。消えていませんか?
□情報源が「海外の」ニュースや論文の場合、あなたはその情報源を確認、理解
していますか?
Check 2 その分野の専門家?
□その情報は、専門知識や必要な資格を持った人が、責任を持って発信している
ものですか?
□その人は過去、ニセ・誤情報を発信して批判されていませんか?
□その人は関連する情報や商品を売っていませんか?
Check 3 他ではどう言われている?
□その情報について他の人や他のメディアはどのように言っていますか?
□その人の意見に反論している人はいませんか?
□別の内容で報じているメディアや、誤りであることを指摘しているメディアは
ありませんか?
Check 4 その画像は本物?
基本:まずは以下をチェック!
□臨場感のある画像が添えられているから? それだけで「本当」だと判断して
大丈夫ですか?
□その画像を画像検索したら、全く同じ画像がヒットしませんか?
□その画像は過去に撮影された、全く無関係のものではありませんか?
応用:さらに以下もチェック!
□「知り合いだから」という理由だけで信じているのでは?
□表やグラフも疑ってみた?
□その情報に動機はある?
□ファクトチェック結果は?
Check 1 「知り合いだから」という理由だけで信じているのでは?
ニセ・誤情報を見た後、どう行動したか?
○SNS、ネットニュース以外のネットに書き込みをした
○友人・知人・家族にオンラインで伝えた
○ネットニュースにコメントした
○SNSでシェアした
○友人・知人・家族に話した(直接)
一番多いのは「友人・知人・家族に話した(直接)」です。
コミュニケーション量が多い家族や知人からの情報は信じてしまいがちですので、
より慎重になりましょう。
Check 2 表やグラフも疑ってみた?
表やグラフの表示の仕方が間違いないか、作為をもっていないか、疑ってみるこ
とが必要です。
使われているデータの出所先は何処か、入手方法は適正かのか、、疑ってみるこ
とも必要です。
Check 3 その情報に動機はある?
意図的なニセ情報には、拡散させたい動機があります。
それに気付くためには...
○そのニセ情報で、誰が得をするか? 誰が損をするか? という視点で冷静に見
直してみることが重要です。
Check 4 ファクトチェック結果は?
ファクトチェックとは、情報・ニュースや言説が「事実に基づいているか」を調
査、公表する営みのことです。
大手メディアやネットメディア、非営利組織などが実施している様々なファクト
チェックがあります。
ニセ・誤情報を判別するための手段として活用しましょう。
正確さを段階で示す 「ファクトチェックレーティング」は下記のとおりです。
○正確:事実の誤りはなく、重要な要素が欠けていない。
○ほぼ正確:一部は不正確だが、主要な部分・根幹に誤りはない。
○ミスリード:一見事実と異なることは言っていないが、釣り見出しや重要な事
実の欠落などにより、誤解の余地が大きい。
○不正確:正確な部分と不正確な部分が混じっていて、全体として正確性が欠如
している。
○根拠不明:誤りと証明できないが、証拠・根拠がないか非常に乏しい。
○誤り:全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがある。
○虚偽:全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがあり、事実でないと知りながら
伝えた疑いが濃厚である。
○判定留保:真偽を証明することが困難。誤りの可能性が強くはないが、否定も
できない。
○検証対象外:意見や主観的な認識・評価に関することであり、真偽を証明・解
明できる事柄ではない。
※このファクトチェックレーティングは、NPO法人ファクトチェック・イニシアテ
ィブによるものです。
https://fij.info/introduction/rating
ややこしいことに...世の中の情報は「正しい」「間違い」の2種類だけではあり
ません。
○ 情報の一部だけが誤り
○ 今はまだ真偽を判定できない など曖昧なものが、実はたくさんあります。
ファクトチェックを行う団体は、それらを細かく分類して客観性を保つ取組みを
行っています。
そして...ファクトチェックもすぐ鵜呑みにしない!
○運営資金はどこから?
○利害関係はない?
○特定の団体と繋がってる?
○執筆者は誰?
そのファクトチェックサイトが公表している内容が適切か、運営組織に問題がな
いか、見極めることも重要です。
★それでも騙される。 だから...★
○わからなければ拡散しない
○誰かを傷つけるなら拡散しない
○医療・健康情報は安易に拡散しない
○リツイート前にひと呼吸
○手を止めて「間違いでは??」
○異なる情報は出ていないかチェック
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PART 5 最後に大切なことを
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★一緒に考えてみましょう★
Q:これは事実ですか? 意見ですか?
○○○選手は、オリンピックで金メダルを取った偉大なアスリートだ。
A:実は、事実も意見も含まれています。
「オリンピックで金メダルを取った」→これは客観的な事実
「偉大なアスリートだ」→これは個人的な意見
情報には 事実と意見が混在してることが多く、自分が情報を発信する際にも注意
が必要です。
○今後議論を呼びそう
○反発は避けられない
○懸念される
○不安の声が聞こえる
○波紋が広がっている
これらはすべて意見です。
最後に、あなたが「正しい」からといって、私が「間違っている」わ
けではありません。
例えば、「6」と「9」見る位置によって違ってくるのです。
情報も、情報を捉える立場によっても違ってくることがあるのです。
情報に惑わせられない。
情報で惑わしてしまわないために。
★情報を受け取る際、情報を発信する際、留意し注意することなので
す。
★最後の最後★
繰り返しになりますが、SNSなどネットサービスの利用にあたって
は、フェイクニュース(偽・嘘・デマ情報)への対応に注意することが
必要です。
そして、最近の生成AIの動向にも注意してください。
生成AI(成形型人口知能)の利用が早いスピードで進む中で、AIを活
用したSNSの投稿管理や画像の生成そしてマーケティングが始まって
いますので、情報発信の注意・保護、信頼できる情報の見極めが益々求
められてきています。
※AI画像を作成してSNSに公開・投稿できるツールも沢山公開され
ています。
※絵を描くAIの投稿の4割は日本が発信地だった。また、知らない間に
SNSに投稿した画像が使われていたという報告があります。
以上、参考にしてください。
記:臼倉
tokio@usukura.com
http://www.facebook.com/usukura.jp
シニア情報生活アドバイザー活動支援ページ
https://www.facebook.com/sitadv/